山居倉庫は1893年に建てられ、今も現役の米貯蔵庫。屋根を二重にして断熱材代わりにしたり、倉庫の裏側にケヤキを植えて西日避け・強風避けにしたりと、自然を利用した先人の知恵に感心させられます。冷蔵庫などの技術が発達した現代においても、昔ながらの工夫と仕掛けで、湿気と熱からお米を守り続けています。
敷地内はずっと奥まで倉庫が続き、ノスタルジックな雰囲気。米の積出港として賑わった往時の空気感を今に残しています。このエリアで指折りのフォトスポットになっており、NHK朝の連続テレビ小説「おしん」をはじめ、映画等のロケ地としても利用されています。
倉庫の表側は川沿いにあり、三角屋根の白い壁と川面に映る倉庫の影、最上川に面した船着場や、米を運んだ小鵜飼船など、興味深い風景が展開。倉庫の裏側はケヤキ並木が続き、黒板塀と石畳との組み合わせがフォトジェニック。新緑のケヤキ、雪景色が降り積もる三角屋根、明りが灯る夕暮れ、雨に濡れる石畳など、四季や時間帯によっても表情が変わります。
観光物産館「酒田夢の倶楽」が併設されており、地域の名産品が揃います。おいしいお米や地酒をおみやげにどうぞ。季節ごとの海の幸、里の幸をふんだんに使った料理をいただける食事処や、風が気持ちいいオープンテラスもあります。