秋田県北東部、奥羽山脈の懐に抱かれた鹿角市の尾去沢地区。ここには1300年の歴史をもつ尾去沢鉱山がありました。金・銀・銅などを産出し、近隣の小坂町の小坂鉱山とともに、日本の発展の礎となった鉱山の一つです。と同時に鉱山は最も過酷で危険な労働の場でもありました。そうした鉱山の歴史は数々のエピソードに満ちています――隠れキリシタンから政治家のスキャンダラスな陰謀事件まで。この旅行ではいずれも現在はテーマパークとなっている尾去沢鉱山と小坂鉄道を、そして労働者がひとときの息抜きをもとめた芝居小屋「康楽館」（小坂町）を訪ねます。康楽館は国の重要文化財に指定されています。